バッハのカンタータと教会暦

カール・リヒターカンタータ集が届いた。リヒターが録音した75曲の教会カンタータを26枚組のセットにまとめたもの。当然モダン楽器による演奏。

バッハのまとまったカンタータ集で言うと、ニコラウス・アーノンクールグスタフ・レオンハルトの全集(オリジナル楽器、全集完結済)とヘルムート・リリングの全集(モダン楽器、全集完結済)がBWV(バッハ作品総目録:Bach Werke Verzeichnis)番号順、トン・コープマン(オリジナル楽器、進行中)と鈴木雅明(オリジナル楽器、進行中)が作曲年代順、もうひとつピーター・ヤン・レウシンク(オリジナル楽器、全集完結済)がなんだかわからない順番(というか2000年のバッハ没後250年「バッハ・イヤー」に合わせて、15ヶ月で少年合唱団を使って約200曲の教会カンタータを全曲録音しなければならなかったので、とにかく演奏しやすい曲から一週間にCD一枚のペースで録音していったらしい。一方鈴木雅明の全集などは全曲録音が20年計画で、やっと半分くらい終わったところ)などがある。

例えばBWV81「イエスは眠りたもう、わが望みはいずこにありや」はどんな曲だっけ、といった場合にはBWV順の全集が便利だし、今日はバッハのヴァイマール時代のカンタータをまとめて聴きたいという場合は作曲年代順が便利だ。リヒターのカンタータ集はというと、これは教会暦順に並べてあるので、教会暦を意識しないとわかりにくいが、逆に祝日との関係でカンタータを聴いていくにはいいらしい。通になると、真夏に待降節用のカンタータBWV132「道を備え、大路を備えよ」を聴いたりすると違和感を覚えるらしい。私はさっき聴きましたが、とてもそこまではいきません。