Cerberus

『ある物語』(ISBN:4336045666)メモその2

P.105 一年が長い<石転びの国>。 原住民が書いたものなら「一年が長い」とはしないのでないか。 P.105 それは「男」を意味する言葉で、すべての男の子は「ジョン」と名付けられる。 「ジョン」は匿名をあらわすものか。なおジョンあるいはヨハネはもとはヘ…

聖マリア・マグダレナのガブリエルとドリームタイム

amazonから「愛ゆえに生く―十字架の聖ヨハネの霊性」聖マリア・マグダレナのガブリエル著(ISBN:480560025X)が届いた。恐れていたとおり、というか予想通り絵に描いたような宗教書で、カバーは真っ赤だ。これを通勤電車の中で読むのはかなり勇気がいるな。も…

「eとらんす」10月号

「eとらんす」10月号を買った。昨日昼休みに会社のそばの本屋を何軒か探してもなかったのだが、結局地元の書店で見つけた。内容は8月5日三省堂本店での柳下毅一郎氏と若島正氏のトークショーを完全収録というもの(参加していないので本当に完全収録かどうか…

『ある物語』参考書など

十字架の聖ヨハネがどうも気になる、というわけでついついそれらしい本をショッピング・カートに入れてしまう。「愛ゆえに生く―十字架の聖ヨハネの霊性」聖マリア・マグダレナのガブリエル著(ISBN:480560025X)。タイトルもなかなかのものだが、筆者の名前も…

あんまり関係ないか

ところで「ハイペリオン」と言えば「シュライク」=「モズ」だが、"V.R.T." のP.182、英作文練習帳にも「モズ」が出てくるのに気がついた。ダン・シモンズのオマージュなのか、それとも何かの象徴なのか。

『ある物語』(ISBN:4336045666)メモその1

P.103 "A Story", by John V. Marsch まず誰が書いた「物語」なのか。マーシュについてフル・ネームが出てくるのはこの部分だけなので、これが本当に地球から来た人類学者の名前なのか不明。後で出てくるように「ジョン」はアボの男の名前であり、"V" は数字…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその8

P.88 ハイヒールの婦人靴とグロテスクに長い足、尾骨の数センチ下まで垂れさがっている背中の大きく開いたドレス。むきだしになった襟足。リボンと髪飾りで積みあげ解き編んだ髪。 なんだか人間の描写とは思えない。アボ? P.88 ドアを閉じたとき、それと知…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその7

このペースじゃ一生終わらないなあ。 P.84 わたし自身の推測では――こんなに時間のたった今となって、どれほどの意味があるのかわからないが――喧嘩して私が刺したのだと信じていたのだろう。(中略)もちろん、それは失われた冬のあいだに何かわたしが言った…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその6

P.73 彼らも幼児のときは人間だった(中略)が、外科手術(一部は脳にも手術を受ける)と薬物による内分泌系の変化で普通の人から変わってしまうのだ。 キャスドーを襲った獣化人(zoanthrop)ですね。 P.73 高価な赤い革張りの椅子の片方の肘かけのみ。 何…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその5

P.61 公園にある自然の円形劇場で夏のあいだ公演をおこなうことになっていた。 「新しい太陽の書」におけるタロス博士の「天地終末と創造」も野外で公演をおこなう。 P.61 フランス系の初期植民者たちの政治権力の喪失。 それにしてもなぜフランス系なのか?…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその4

P.55 少女は、次にわたしが公園を訪れたとき…「驚いた。ここに来るたびに探してたんだけど、一度も来なかったから」 「第五号」は明らかに嘘をついている。これは「第五号」の言葉を全て信じるべきでないとのヒントか? ウルフの一人称話者は基本的に嘘つき…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその3

P.41 わたしの幼年期が終わったのはこの冬だった。 「自分がある意味で正気を失っていることに初めて気づいたのは、この混乱の時期だった」−「拷問者の影」P.47 P.41 わたしの記憶には決して事実ではありえない光景がこびりついており。 アボとしての記憶? …

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその2

P.30 太って角張った顔をした鈍重そうなお客。 これはさすがに誰だかわからない。 P.31 黒の女王、邪悪でもなく慈愛に満ちているわけでもないチェスの女王であり、黒なのはいまだ私が出会っていない白の女王と区別しなければならないからである。 鏡の国のア…

「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)メモその1

結局二冊目買っちゃいました。この手の本はちょっとやそっとでは増刷されないだろうし、後で買いたいと思っても二度と入手できない可能性が高いし。これで心置きなく書き込みができます。というわけで、ラインマーカー片手に最初から読み直してみると、当然…

ジーン・ウルフ「ケルベロス第五の首」

ジーン・ウルフ初期の代表的連作中篇SFである「ケルベロス第五の首」(ISBN:4336045666)については、ネット上でもいろいろ書評やコメントが出てきていて嬉しい限りですね。 これまでは、CAVE CANEM (http://webpages.charter.net/rborski/index.html)やMLを英…